こんにちは、東京総合研究所スタッフです。
前回は、吉野家が営業利益を増加させるための具体的な施策例を挙げました。
今回は、最後として少し難しいですが企業価値の話をしたいと思います。
企業価値とは
企業価値とは、簡単に言うと企業を買うとしたらいくらの値段がつけられるべきかという指標になります。
経営陣は、常に企業価値の向上を念頭に置いて経営を行なっているのです。
では、企業価値を構成する要素は何でしょうか。
①CF
②WACC
①のCF(キャッシュフロー)とは、現金の流れのことです。
企業が手元に入る現金が多ければ多いほど、企業価値は大きくなります。
②WACCとは簡単に言うと投資家と債権者の期待リターンの加重平均です。
お金を企業に出す側の人間は、ある程度のリターンを期待しています。
そのパーセンテージがWACCです。
企業価値は、DCF法によって算出できますが、DCF法では毎年のCFを現在価値に割り引くので、WACCは低ければ低いほど、企業価値は大きくなります。
DCF法についての記事はこちら
では、今回はWACCに焦点を当てて、吉野家ホールディングスで考えてみましょう。
「WACCを下げる≒株主と債権者の期待リターンを下げる」には、企業情報の透明度を高くする必要があります。
情報がきちんと開示していたり、資料が分かりやすかったりすると、お金を出す側のリスクが低下するため、結果的に期待リターンも下がるのです。
吉野家HDの施策として、決算説明会資料の充実が挙げられます。
まず、多くの東証1部企業が決算説明会資料を4半期ごとに公開する中、吉野家HDは年に2回しか公開していません。
4半期ごとに公開することは、WACCの低下につながるかもしれません。
また、決算説明会資料のレイアウトを綺麗にするのも効果的でしょう。
上は吉野家の決算説明会資料の抜粋ですが、お世辞にも美しい資料とは言えません。
もう少し資料に力を入れることで、WACCが低下する可能性は十分にあるでしょう。
5回に渡って吉野家ホールディングスを分析してきましたがいかがでしたでしょうか。
ぜひ、参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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