皆さん、こんにちは!(*^^*)
東京総合研究所スタッフチームです!
今回は「自社株買い」についてなんと4回に分けて株主の目線でお話をしていきたいと思います。
よくニュースや新聞で「○○企業が自社株買いを行い、株主から歓迎される」という話を聞いたことがあるかと思います。なぜ株主から歓迎されるの?と思った方もいるのではないでしょうか。
自社株買いとはその名の通り自社の株を買うことを意味しますが、 “自社株買いを行うと株価が上がる“といった需要と供給の関係でしか理解していない方がいます。しかし、自社株買いの本質はそこではありません。確かに株価は上がることが多いですが短期的な上昇に留まり、その後は乱高下します。
例)JXTGホールディングス(5020)
2018年9月21日に自社株買いの完了報告
https://www.hd.jxtg-group.co.jp/newsrelease/20180921_01_02_0951897.pdf
1週間の動き
(https://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=5020.T&ct=w)
21日に株価が高騰していることがわかります。
では本来、自社株買いは株主にとってどういうことを意味するのでしょうか。
もっとも重要なこととして、株主への利益配分(株主還元)を増やすことがあげられます。株主への利益配分を増やす手段として2つあります。
- 配当金総額を増やす(一株あたりの配当金を増やす)
- 自社株買いを行う
(かつて一株あたりの配当金を増やすことが主流でしたが、近年は自社株買いを行うことが多くなっています)
自社株買いを行うと、発行済み株式数が減ります。ここがとても重要です。発行済み株式数が減るのです。
当然ですが株主は会社の成長を期待して株を買います。つまり、自分の持っている株がどのくらい利益を上げているかを非常に気にしています。これを一株あたりの当期純利益として表したのをEPS(Earnings Per Share)といいます。ですので、発行済み株式数が減るとEPSが高くなります。EPSに関しては次回触れます。
また、配当金の総額が変わらない場合、1株あたりの配当金が増えます。1株あたりの配当金が増えると当然ですが、株主の利益になりますので歓迎されます。少し難しいのでわかりやすい話で説明します。
みかん300個(配当金総額)を子供(株主)に配るとき、子供が10人いる場合と子供が6人いる場合だと子供がみかんをより多くもらえるのはどちらでしょう。当然10人の場合は一人あたり30個、6人の場合は50個となりますので6人の場合の方が分け前は多くなります。
まとめると“自社株買いは株主への利益配分を増やすため“、そしてその理由は発行済み株式数が減ることです。
以上が自社株買いを株主目線で見た本質でした。
自社株買いの記事は最近ですと伊藤忠商事もありましたので参考までに
伊藤忠商事、純利益予想を上方修正「過去最高5千億円」:朝日新聞デジタル
次回は自社株買いと密接に繋がってくることになる「株式指標」についてです。お楽しみに。
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