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公式・東京総合研究所スタッフブログ第197号:【ファンダメンタル分析シリーズ】重要な指標はこれ!ファンダメンタル分析の基礎を押さえる!

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こんにちは、東京総合研究所スタッフです。

 

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投資に興味があるけど方法がわからない、何から始めればいいかわからない、という方は多いと思います。銘柄の判断基準がわからない、というのは非常によくある悩みです。

株式投資の意思決定を行う上で、投資対象の分析は欠かせません。その分析方法には大きく分けて、ファンダメンタル分析とテクニカル分析があります。投資に関心のある方でこれらを知らない人はいないと思います。ファンダメンタル分析、テクニカル分析をすることで、企業の業績や株価を予想し、どの銘柄の株を選ぶのが良いのか、を理解することができます。しかし、これを実際どう進めたらいいか、その基礎を知らない方に向けて、この記事では、ファンダメンタル分析について、実際にどのような指標を見て分析を進めていくべきなのか、各指標の注意点とともに、紹介していきたいと思います!

 

1.EPS(Earning Per Share):1株あたり純利益

有名ですね。この指標は高いほうがよく、継続的な増加は安定的な収益を上げている成長企業であることを示します。非常にわかりやすい指標で、当期純利益を発行済株式数で割ることで求められます。

 

2.BPS(Book-value Per Share):1株あたり純資産

この指標は、企業の安定性を見るために使われます。純資産÷発行済み株式数で求めることができ、この値が高いほど、その企業の安定性は高いということができます。「1株あたりの解散価値」とも呼ばれます。解散価値とは資産総額から負債を差し引いて残る資産のことです。純資産、清算価値、株主資本とも呼ばれます。

BPSの算出方法として、以前は「自社株を含めた発行済み株式数」で計算していましたが、最近は「自社株を除く発行済み株式数」で計算する方法が主流になっています。これは、最近企業の株主還元策として自社株買いを行う動きが拡大していて、この実態に近い投資指標にするためとされています。

 

3.PBR(Price Book-value Ratio):株価純資産倍率

PBRは株価をBPSで割ることで求めることができます。

その企業の市場での評価額(つまり時価総額)が、会計上の解散価値である純資産(株主資本)の何倍であるか、を示しています。株価が割安かどうかを図る指標の一つです。1倍以下なら資産価値よりも低い株価となるため、M&A(企業買収・合併)の対象となることもあり、割安といえます。ただし、理論上、黒字になっているときはPBRが1倍を下回ることはなく、1.5倍以下であれば、特に割安ということができます。

 

4.PER(Price Earnings Ratio):株価収益率

時価総額を純利益で割った値、あるいは株価をEPSで割った値になります。株価と企業の収益力を比較して株価が割安かどうかを図ります。目的はPBRと似ていますね。市場平均と比べたり、その企業の今までの同数値と比べたり、同業者平均と比べたりすることが多いです。割安か否かの基準は、その企業の成長率とも関係しますが、業績が安定しているとき(成長率が0%に近いとき)は15倍以下なら割安といえます。

PERの意味としては、例えば、PERが10倍なら、企業の1年間の利益の10年分を先に買っている、と考えることができます。そのため、成長率の高い企業はPERが高くなる傾向にあるのです。

PBR,PERどちらも割安株価を探すのに役に立つ値ですが、注意点として、株価が下がるとこれら値は低下する、つまり良い値の会社に映る、ということが挙げられます。

これらの値だけに注目してしまうと、倒産間近の企業を見破れなくなってしまいます。ほかの要素もしっかり見た上で判断を下しましょう。

 

5.ROE(Return On Equity):自己資本利益率

当期純利益を自己資本で割る、あるいは、EPS÷BPSで求めることができます。この指標は、企業の収益性の高さを示すもので、値が高いほど、企業が効率よく収益を上げているということになります。

基準となる値は10%で、これより高い場合、株主資本の活用効率や収益性が高いことを意味します。

注意点としては、ROEが高い企業には、負債に頼って利益を上げている、不安定な経営の企業も混ざっているということです。ROEは自己資本の絶対額で判断するため、自己資本比率が考慮されていません。そのため、負債の多い企業を見極めることができないのです。

さらに、EPSも同様ですが、この指標は当期純利益で考えられているため、資産売却など、実質的な収益の増加と関係なく上昇することも考えられます。また、株主資本は発行済み株式数によって変動するので、ということは増資のタイミングではこの指標は実質収益よりも低い値になりますし、反対に自社株買いをしたときは高い値になってしまいます。実質的な収益はどうなっているのか、しっかり注目しましょう。

 

6.ROA(Return On Asset):純資産利益率

当期純利益を総資産(総資本)で割ることで求められます。これは総合的な収益性の財務指標として機能します。企業に投下された総資産(総資本)がどれほど効率的に利益獲得に使われたのか、という意味です。資金の集め方は関係なく、ROEや後ほど説明するROICに比べて大まかなくくりで計算することもあり、この指標はROEの補助的に使用されることも多く、実際の会計では、総資本を総資産として計算することが多いです。

 

7.PCFR(Price Cash Flow Ratio):株価キャッシュフロー倍率

時価総額を営業キャッシュフローで割った値、あるいは株価を1株あたりキャッシュフローで割った値です。この指標は、PBRやPERと同じように、株価が割安か割高かを判断する指標の1つですが、PCFRは営業キャッシュフローから判断をします。特にPERを補完する指標として活躍します。PERは売掛金など、将来受け取る利益も含めて考えますが、PCFRでは手元に入ってくる現金だけで算出するためです。

特徴として、高PERでも低PCFRという状況も存在するということです。これは、特に成長中の企業に多いことですが、好業績で設備投資を積極的に行った企業は、多額のキャッシュが一度に流出し、一定期間にわたって減価償却が増えるため、直近の利益が下がるので高PERになります。しかし、PCFRは低いまま、という状況を示しています。以上から、併用することで正確な企業価値を図ることができることがわかります。

 

8.ROIC(Return on Invested Capital):投下資本利益率

この指標は、ほかの指標と合わせて使うことが多く、中・上級者向けの指標になります。事業に対して投資した資金がどれほど利益を生み出しているか、という企業の稼ぐ力を示す指標です。税引き後営業利益(NOPAT=Net Operating Profit After Tax)を投下資本で割ることで求められます。ROICを複数年度調べることで、企業の稼ぐ力をしっかり判断することができます。ROEとの違いは負債を含むかどうかです。ROICでは負債を含みますが、ROEでは株主資本のみで計算します。税引き後営業利益も投下資本も貸借対照表や損益計算書、会社四季報を使って必要なデータを調べなければならず、扱いが難しい指標ではありますが、覚えておきましょう。

 

9.CAGR(Compound Annual Growth Rate):年平均成長率

この指標は、複数年の売上高の平均成長率です。これまでの経営の健全性を見ることができます。基本的には5年間や10年間で比較することが多いです。この指標だけでその企業を判断することは難しい指標ですが、利便性は高いです。

 

10.理論株価

企業価値に、将来予想される利益を足したり、市場での人気を加味したりして、仮定した理論モデルに基づいて算出した株価のことです。

この算出方法はさまざまなものがあります。今まで説明してきた、PBRやPER、EPSやROEを使用したものも多く存在します。配当をもとに計算する方法もありますが、配当は必ずしも株価を反映しているわけではないことに注意が必要です。中には非常に複雑な計算が必要なモデルもありますが、これらは一般にどの方法が正しいというのはありませんので、あくまで1つの参考として使われます。

 

いかがでしたか?

特に投資初心者にとって、投資先を決めるのはかなり難しく、大きなハードルになります。これを解決してくれるのがファンダメンタル分析で、上記の指標とその注意点を考えれば、ある程度機械的に投資対象を絞ることができます。

ぜひ、投資判断材料として、ご活用ください!

 

 

また、今回扱わなかったテクニカル分析について、

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